
肩こり解消にストレッチはかなり効果的なので私も推奨しています。ただ、何でもかんでもストレッチだけでは解決しないことも多々あるんです。
最近は整体マッサージやストレッチ店など肩こり・腰痛を治してくれるお店が増えてきて、あなたも一度は行ったことがあるかもしれません。私も過去に肩こりで悩まされていた時、マッサージやストレッチ店を転々としていました。その中であまり効果を感じなかった店と、ちゃんと肩こりがマシになったと実感できた店がありました。
解剖学などしっかり勉強した今になっては、効果を感じれなかった店では何が足りなかったのか原因がはっきりわかります。
今回は、肩こりに効果的なストレッチのやり方とプラスαで必要なことをお伝えいたします。
肩こり解消に効果的なストレッチのやり方
”こり”は筋肉の血流制限から生まれるモノでした。(前回の記事はこちら>)
なので肩こりを解消するためには、肩まわりの仕組みを理解して適切な筋肉の血流を促す(筋肉のポンプ作用)ための刺激を与えることが必要です。(もちろん姿勢改善なども大事なことは大前提ですが、テーマからそれてしまうので割愛します。)
このための筋肉にストレッチをかける時間は、長時間よりも5〜7秒の比較的短い時間のストレッチを何セットかに分けて行うことが効果的です。筋ポンプ作用を促進できるからです。血液循環の良い筋肉は、より伸び縮みする能力が高くなり回復も早くなります。
長時間ストレッチすると逆効果にも…
緊張して短くなってしまった筋肉は可動域が低下しているので、通常よりもストレッチをすると痛みを感じやすくなっています。この状態の筋肉に長時間のストレッチをかけてしまうと、筋肉に過度な緊張や痛みが加わってしまい「伸張反射」と言われる筋肉の防御センサーが働いてしまいます。
この防御センサーが働くと筋肉はストレッチされるどころか、逆に縮む方向に作用してしまいます。ストレッチ痛や過度な伸張痛からくる筋肉の伸張反射を防ぐ為には、時間を短く複数セットにわけるストレッチをする方が効果的です。
同じ筋肉でも部位によって硬さが違う
効果的にストレッチをかけるためには、時間を工夫するだけでは不十分です。対象とする筋肉のどの辺りがどのくらい硬くなっているかの「緊張度」を確認することが重要です。
例えば、裏もも(ハムストリングス)などの距離が長い筋肉は、全ての長さの筋肉が緊張しているとは限らず、箇所によって緊張度が変わることがあります。例えば筋肉の始まりである裏ももの付け根で緊張が強い人もいれば、筋肉の終わりである膝の裏あたりで緊張が強い人もいます。
このように同じ筋肉でも緊張箇所に違いがあるということを考慮するとストレッチの仕方も少し工夫が必要です。やり方は、文章で伝わりにくいので、今後、セルフストレッチ動画をアップしていきます。
こり解消には「筋肉の遊び」がめちゃめちゃ大事
筋肉にはある程度の「遊び」があるかどうかが重要です。例えばゴムはパツンパツンに張った状態だと切れやすいのである程度の伸びる遊びがあります。
これと同じように筋肉にも「遊び」がない状態でストレッチをかけても、脳が「切れてしまう!」って反応して防御センサーが働いて制限をかけてしまうので十分に筋肉を伸ばすことができないんです。
弊社のサロン施術者は、筋肉を的確に触診し適度に動きや柔軟性があるかどうかをチェックします。その上で必要となってくることは遊びのない筋肉を直接触って緊張を落とす方法で、「ダイレクトストレッチ」とも呼ばれています。緊張が強い筋肉を直接触って筋内組織の循環を改善して、筋肉の過剰な緊張を落とすことを目的とします。
筋肉が緊張の取れた状態になれば、その後にアプローチするストレッチを効果的に行う事ができます。
エクササイズと組み合わせると超効果的
肩こり解消には、ストレッチや直接緊張を落とすダイレクトストレッチ が効果的だとお伝えしました。循環不全を起こしている筋肉に動きを与えて筋肉自らポンプ作用を促すための「再教育」をしてカラダに覚えさせるアプローチをするとさらに効果的です。
肩こり解消に効果的なストレッチやダイレクトストレッチをご紹介しましたが、肩こり解消には動きを与えて筋肉自らで筋ポンプ作用を促す「筋の再教育」を図るアプローチを合わせるとより効果的です。
自動運動
ターゲットとなる筋肉をおさえて、対象とする筋肉が本来もつ動きを実際に行います。
例えば、肩こりの原因となりやすい肩甲挙筋の癒着をリリースする場合、ターゲットとなる肩甲挙筋に圧をかけた状態で、肩甲骨を上げたり下げたり、腕を体側に沿って上げたり下げたりします。

この「自動運動」で、脳に筋肉の本来もつ正しい動きをインプットさせるという、「筋の再教育」の効果を期待できます。
ストレッチやリリースで筋肉などの癒着がとれても、一度失った正しい動きのパターンをカラダが再現できない限り、また肩こりの原因となる動きを繰り返し、本当の意味で肩こり解消はできません。
自動運動をすることで、脳にその筋の正しい可動域や動きをインプットすることができるのでより効果を発揮できます。
アイソメトリックエクササイズ
肩こり解消の有効なアプローチの一つとして「アイソメトリックエクササイズ」もあります。
このエクササイズで❶ポンプ作用で血流促進、❷緊張させている筋肉のセンサーを解除する効果があります。
こちらの記事で詳しく紹介しているので良ければ参考にしてみてください。
まとめ
いかがでしたか。
ストレッチは肩こり解消に効果的ですが、はじめにこりの原因である血液循環が悪くなって緊張してしまっている筋肉を的確に捉えてリリースしてあげることがめちゃめちゃ重要です。その上で、ストレッチをかける時間と部位の工夫をする。
正しくケアして、イキイキしたカラダで仕事もプライベートも充実させ人生を楽しみましょう!
セルフケアで肩こり・腰痛がマシにならない時は
肩こりや腰痛の原因を理解できても、youtubeに出回っているセルフケア動画を観て自分でやるだけでは、
- コリの原因の筋肉にうまくアプローチできない
- その通りにストレッチや指圧をやってみても効果をあまり感じない
という人が少なくありません。解剖学の知識は奥が深いですからね。
FOLでは、そんな「肩こり・腰痛などから解放されて、人生イキイキしたい」という働く人を全力でサポートしています。
よくあるマッサージや整体の施術の中には、その場しのぎですぐに元の状態に戻ってしまうサービスもたくさんありますが、FOLでは正しい知識で店舗経験豊富なスタッフが、正確なパルペーション(触診)と手技で整えていきます。
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